《雑ナゲットの生産量予想(上)》
【11月18日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=154円58銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ:43,444.99 (-305.87)
【11月16日:先週末の状況】
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:9055.0(+287)
②午後売:ー
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅: 4.051(-0.022)
④金:2565.7(-2.5)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤67.02(-1.68)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1450円
②ロンドン午後:ー
③N.Y. :1430円
※ニューヨーク為替引値(円)
154.34-154.35(1.91円高-1.92円高)
【11月17日:昨日の状況】
※国内銅建値1440円(11月13日より-30円)
《雑ナゲットの生産量予想(上)》
※日本国内で発生した雑線スクラップは、一体どれくらいの
量が、日本国内で雑ナゲットに加工されているでしょうか?
※まず、被覆線スクラップを①高品位線と②雑線の二つに分
けて考えてみます。
①と②の分け方は電線としての性能ではなく金属スクラップ
として加工される仕方で分けました。
※①高品位線は中国への輸出が盛んであるときも、日本国内
で加工されていて、今回、国内加工されている雑ナゲットの
原料としては除外します。雑ナゲットの原料としては、元々
中国に輸出されていた②雑線が中心となります。
※①高品位線
・導体の銅が赤(メッキされていない)
・銅歩留が50%以上・中心値は70−80%
・線径が比較的太い
・剥線可能
・ナゲット加工の場合乾式が主力
※②雑線
・導体の銅は赤だけでなく白(メッキ)
・銅歩留が50%以下・中心値は40%
・線径が比較的細い
・剥線不可
・ナゲット加工の場合湿式が主力(一部乾式)
※次に、雑線が日本国内でどのように加工されてきたかを振
り返ります。
※ 元々山の中や、河川敷で行われていた野焼きによる被覆線
処理が、環境問題から出来なくなったのに伴い、日本国内で
ナゲット加工が導入されたのは、70年代〜80年代でしょうか?
※当時は①高品位線同様に、②雑線も日本国内でナゲット加
工されていたはずです。(実は、細い線ほど剥線はしにくく、
野焼きによる加工メリットは大きい)
※その後90年代になると、雑線の一部は、ナゲット加工され
ずに中国にそのまま輸出されるようになり、2000年代は、中
国向け輸出がほぼ100%になりました。
※2018年11月の財務省統計を見ると、日本から海外に輸出さ
れた銅くず(7404.000)は26,000トン弱で、中国が7類(雑
品・雑線)の輸入を止める前は、毎月30,000トンくらいが輸
出されていました。そのメインアイテムは「雑線」ですが、
「真鍮」のスクラップも含まれています。
※注意が必要なのは、バルク船で輸出されていた「雑品」=
トランス・モーター・配電盤・エアコン(家電リサイクル法
が及ぶ前)は、輸出通関統計上「鉄くず」であったので、こ
れら「雑品」に付着している銅は、輸出通関統計上の銅くず
に含まれていません。
(つづく)
以上