2月13日 相場情報

銅スクラップ輸出9%減
24年、中国向けなど伸び悩む
単価は初の1,000円超え

【2月13日:今朝の状況】

※為替(ドル/円)ドル=154円42銭【08:30現在】

※N.Y.ダウ:44,368.56(-225.09)

※銅LMEセツルメント($/t)
 ①午前売:9277.5(+32.5)
 ②午後売:ー

※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
 ③銅:4.698(+0.1035)
 ④金:2909.0(-3.5)

※WTI 原油先物($/bbl)
 ⑤71.37(-1.95)

※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
 ①ロンドン午前:1480円
 ②ロンドン午後:ー
 ③N.Y. :1650円

※ニューヨーク為替引値(円)
154.41-154.42(1.93円安-1.92円安)

【2月12日:昨日の状況】
※国内銅建値1460円(2月12日より+20円)

銅スクラップ輸出9%減
24年、中国向けなど伸び悩む
単価は初の1,000円超え

※財務省の貿易統計によると、2024年の銅スクラップ輸出量は前年
比9%減の34万475トンだった。最大の輸出相手国である中国向け
は年初から引き合いが堅調だったものの、夏場以降は相場急落や余
剰玉の現象を受けて輸出量が伸び悩んだ。雑電線の主要な向け先で
あるマレーシアは、21年7月からの輸出前審査強化の影響が色濃く
低水準の状況が継続。このほかの主要な向け先も、韓国を除き軒並
み減少した。輸出単価は銅価格上昇為替の円安進行を反映し、キロ
160円高の1081円と初の1000円超えとなった。
《2025年2月12日 日刊産業新聞》

※産業新聞さんが、昨年1年間の銅系輸出の総括をされていたので、
そのままコピペしておきました。ポイントは以下

【1数量】
年間の輸出数量が前年比9%減ということは、2024年に、それほど
大きな世界情勢の変化がなかったと考えることができます。2024
年が約34万トン、2023年が約37万ということは、大雑把に見ると、
「年間36万トン・月3万トン」が、アベレージの輸出実力だと考え
られます。
【2単価】
LME相場が23年→24年で上がっているので平均が上がるのは当然。
銅系輸出は中国向けが全体の8割で、中国はクリーンな銅(一号、
二号銅・ナゲットなど)=「赤色」と、込真鍮の=「黄色」がメイ
ンです。単価の安い「黄色」の方が今や約1,000円/㎏近い価格なの
で、中国向け品物の殆どが1,000円/㎏以上ということになります。
だから平均単価が1,000円/㎏を超えるのは当たり前だのクラッカー
(★注)。
【3他国】
銅系輸出の残り2割はマレーシア・タイへの雑線・雑品ですが、日
本での輸出通関がややこしいので2021年7月から低調なまま。
(単価の安い)雑線・雑品が少ないことは、全体の平均単価押し
上げ効果となる。
【4補足】
小生も、毎月一回財務省の輸出通関統計をコラムで紹介、コメン
トしておりますが、「銅系スクラップ輸出量増減の理由」に関し
ては産業新聞さんと同じ分析をしております。結局、銅相場が下
がると荷物は塩漬けされ出てこない →当然、輸出量も減少。
一方、銅相場が上がると荷物は出てくる →当然、輸出量が増加、
と、言われてみれば、これも当たり前だのクラッカー。身も蓋も
ない話。

(★注)あたり前田のクラッカーの由来
1962年に放送が開始されたコメディ番組「てなもんや三度笠」で、
俳優の故藤田まことさんがクラッカーを手に持って「当たり前田
のクラッカー」とセリフを言ったことがきっかけで流行語となり
ました。(Google AIによる概要)

以上