《在庫平均単価》
【2月20日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=151円31銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ:44,627.59(+71.25)
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:9433.0(+138)
②午後売:ー
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅:4.557(-0.028)
④金:2919.4(-12.2)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤72.25(+0.4)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1480円
②ロンドン午後:ー
③N.Y.:1570円
※ニューヨーク為替引値(円)
151.47-151.48(0.58円高-0.59円高)
【2月19日:昨日の状況】
※国内銅建値1460円(2月18日より-30円)
《在庫平均単価》
※昨日のコラムで、親不孝相場という単語を書きました
が、この親不孝相場という言葉、非鉄金属スクラップ業
界以外の方でもわかるのだろうか?と、ググってみまし
た。すると株式用語として「新株(子株)の相場が旧株
(親株)の相場より高いこと」とあります。
〈情報提供:株式会社時事通信社〉
※非鉄金属スクラップ業界では、売値より高い仕入値と
いう意味で使われると思います。
※さて、先日訪問した業界の先輩社長は、足元の仕入れ
価格競争が激しい状況(親不孝相場)のことをものとも
せず、「そのような時のために、とにかく平均在庫を下
げるしかない」と親不孝相場に対する対策を語られてい
ました。
※銅くず在庫が100トンあるとします。平均単価が1,300
円だとして、直近の相場が1,410円であるならば、1,410
円の荷物を10トン買い、在庫の山に混ぜると在庫の平均
単価は1,310円に上がります。在庫を増やせば増やすほ
ど平均単価は上がって行きます。
1,300円(100t)→1,310円(110t)
→・・・平均が上がってしまう。
※高い荷物を10トンだけ買ったのなら、平均単価が
1,310円で、直近相場が1,410円ですから、まだ、在庫の
荷物を売って利益が出せます。ですが、1,410円の荷物
を100トン買ってしまうと、平均単価は1,355円(200t)
と上がり、もしその時点で、相場が急落し、1,355円を
割ると今ある在庫を売ることができなくなります。
1,300円(100t)→1,355円(200t)
→・・・平均が上がり過ぎてしまう。
※そこで大事になるのは在庫管理方法で、“可能な限り”
高い在庫を先に出荷し、安い在庫を残すことで、その一
山の在庫の平均単価を抑えることができます。
※同じ在庫=銅くずでも、一山になっているとどの部分
が高い在庫で、どの部分が安い在庫であるかは分かりま
せん(銅くずの山、それぞれのカケラに買値単価が書い
てあるわけではない)。
※在庫の平均単価が安ければ安いほど、相場の下落にも
対応できることになります。(先輩がそうされているか
は分かりませんが)先輩が仰っていたのは、そういうこ
とだと思います。
※但し注意が必要なのは“可能な限り”と申し上げた点で
す。
※経理(簿記)には正式に在庫の出荷方法というものが
あり、先入先出、後入先出など、決められたルールが存
在します。つまり、今ある在庫のどれを出荷してもいい
というわけではない。故意に在庫の出荷を操作すること
(一度決めたルールを期中に変えること)は、脱税とし
て税務署に指摘される可能性があります。
ご注意を。
おまけ
但し、税務署の方も、在庫の山を見て、どの部分が高い
仕入れか、どの部分が安い仕入れかわからない。
Nobody knows.
以上