《商社とくず屋稼業:後編》
【4月25日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=155円26銭【08:30現在】
※N.Y.ダウ:38,460.92(-42.77)
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:9671.0(+72)
②午後売:—
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅:4.467(-0.0235)
④金:2324.5(-3.2)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤82.81(-0.55)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1550円
②ロンドン午後:—
③N.Y. : 1580円
※ニューヨーク為替引値(円)
155.34-155.35(0.52円安-0.5円安)
【4月24日:昨日の状況】
※国内銅建値1560円 (4月23日より+20円)
《商社とくず屋稼業:後編》
※JX金属と三菱商事が合弁で非鉄リサイクルの新会社「JX金属サーキュラー
ソリューションズ」を設立する。
※超一流大手商社があれだけ毛嫌いし、厄介者扱いしてきた「非鉄金属くず
の仕事」に、戻ってきました。
※今や循環社会・リサイクル・脱炭素・ESG投資・SDGsこれらのキーワード
が世の中の趨勢となり、非鉄金属くず業界に対する、世の中一般の考え方が
変わったのでしょうか?(Q1)
※仕事自体が“くずな業界“に、大手商社が一周回って返ってきたわけですか
ら、我々ぐず屋稼業は、“くずでない業界に“格上げされたのでしょうか?
(Q2)
※残念ながら、質問Q1・Q2の答えはNO!
※恐らく彼らが目指しているのは、昨日、上げた非鉄金属くず屋の汚い部分
(数量増減、契約違反、品質不安定、脱税、相場のボラティリティ)がない
仕事です。
※国内外の発生元である一流メーカー(もしくはリサイクルプラント)に直
接働きかけ、そこから出てくる決まった荷物だけを集荷(広く市中からは集
荷せず)、限られた範囲(closed環境)で、非鉄金属くずを処理しようとし
ている。
※言わばリサイクル業の上澄みの綺麗な部分だけを扱うわけで、「世の中の
くずに対する考え方は変わっていなく(A1)」「くず業界の格上げはない
(A2)」。
※確かにくず屋稼業の汚い部分は、市中の物を扱うからこそ起こり得えるこ
とです。(ソニーの工場から出てきた基盤くずから、三菱マテリアルが金を
回収するだけなら、契約違反やB勘定は行われない。)
※汚い部分には触れずに、リサイクルという美しい部分だけを持って行こう
という、言わば良いとこ取り。薔薇は花だけあれば良く、棘のある茎は要ら
ない。
※ということで中小企業の皆様ご安心下さい。皆さんの仕事は変わりません。
大手商社は、非鉄金属”リサイクル”の仕事を出来ても、非鉄金属”くず”の仕事
(くず屋稼業)については出来ないし、やる気もない。
以上、リサイクルの仕事とくずの仕事は似ているが、違うものと敢えて定義
してみました。
※さて話は少し変わります。 今思い返してみると、小生が25年前に勤めて
いた会社を辞め、この仕事を始めるときに考えた構想は99%思い通りになり
ませんでした(独立開業を目指す方は、独立前のあなたの構想がほぼ100%上
手く行かないと考えた方がいい:この話は又の機会に)。
※唯一、構想と違いがなかった1%のことは、大手企業が市中の非鉄金属くず
を扱うことは難しいということです。(例えば、弊社の主力アイテム被覆線
くずを、大手商社が取り扱おうとして、何度も大失敗をしています。)
※大手企業が出来ないということは、中小企業が大手企業と競合しないとい
うことなので、中小企業の皆様にはGoodNewsなわけです。世の中の殆どの
仕事は、大資本に有利で、まともに戦えば中小企業が大手企業を相手に勝つ
ことは出来ません。
くずの仕事は、めずらしく中小企業に有利な業種です。
【くず】
①物のかけら・切れ端などで、何の役にも立たないもの。
②良い部分を選び分けた、または、使った残り。「ー繭」
【お知らせ】
4月29日(月)〜5月6日(月)まで相場情報をお休みします。
再開は5月7日(火)を予定しております。
※雑線(ヤード持込):【4月24日現在】
【1】ワイヤーハーネス:580円前後
【2】雑線エフケーブル(VVF):560円前後
【3】雑線・一般(42ー43%):490円前後
【4】雑線B :380-410円
【5】家電線:付き物を取り売買可
【注意1:参考価格。理論値につき確認後の契約条件】
【注意2:大口=約10トン】
以上