7月23日 相場情報

《中国/国務院令:783号の独自解説》

【7月23日:今朝の状況】

※為替(ドル/円)ドル=157円03銭【08:30現在】

※N.Y.ダウ:40,415.44 (+127.91)

※銅LMEセツルメント($/t)
 ①午前売:9127.5(-86.5)
 ②午後売:ー

※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
 ③銅:4.1805(-0.0385)
 ④金:2392(-3.5)

※WTI 原油先物($/bbl)
 ⑤78.4(-1.73)

※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
 ①ロンドン午前:1480円
 ②ロンドン午後:ー
 ③N.Y. : 1500円

※ニューヨーク為替引値(円)
157-157.04(0.49円高-0.48円高)

【7月22日:昨日の状況】
※国内銅建値1500円 (7月19日より-60円)

《中国/国務院令:783号の独自解説》

※昨日、日刊産業新聞に「中国、公平競争審査条例を施行」
~銅リサイクル業界に懸念~という記事が掲載されました。
小生が、先週に載せたコラムと同内容なのですが、今日は、
私なりにこの「法令」の意味を分析をしたいと思います。
端的に言うとこれは日本で言う「補助金の打ち切り」です。

※例えば、日本でも政府による特定業者への補助金は、あ
ります。
エコカー減税→自動車業界にメリット
エコポイント制度→家電業界にメリット
GO TOキャンペーン→ホテル・飲食業界にメリット

※これらは、結局、国がある特定業界にメリットが出るよ
うに補助金を出したことと同義です。
という意味では、中国と同じようなことを、日本を始め世
界中の各国が国策として行っています。
※但し、中国の場合は、それが露骨で、非鉄金属製品だけ
でなく、あらゆるすべての業種で同じようなことが行われ
ていると考えています。

※小生が、非鉄金属製品を作っているメーカーとお付き合
いをしていると、その経営者(経営陣)は、製品の販売や
原料の調達、営業や社内の管理も、勿論行っていますが、
圧倒的に省政府・市政府など行政府に対するケア=接待に、
仕事の重きを置いています。
※つまり経営者からすると、省からの補助金、市からの補
助金を、どのように貰うか?が、主要課題なのだと思いま
す(中国において、これは昔っから同じ)。

※ここからは想像ですが、黄銅棒を作るのに、高い原料を
買って、コストをかけ、製品を安くダンピングして売って
いるので、メーカーは本業自体で利益が少ないOR出てい
ない。
※但し、省・市からの莫大な補助金を貰えるので本業利益
が少なくとも、事業が続けられている。裏を返せば、そも
そも事業でまともに利益を上げるつもりがない。
(だから中国のメーカーは安売りをしてマーケットのシェ
ア争いにあけくれる)

※また下衆の勘繰りになりますが、民間企業→行政府トッ
プや幹部への贈賄も相当あると思っています。(新興国に
ありがちな)いわゆる、官民の癒着です。

※税金として集めた省や市のお金を特定の業者にだけ与え、
そのリターンを役人がバックとして貰っていたら、そのル
ープに入っている者はハッピーですが、そうでない業者は
立ち行けません。
※多くの同業他社は、補助金を貰っている特定業者との競
争には絶対に勝てないので、特定業者がだけが生き残り、
業界の健全な発展にはなりません。
※まして、海外企業との公正な競争にもならなければ、そ
もそも海外資本が中国に投資して中国マーケットに参入し
ようとは思わない。

※さて、今回の政令(国務院令783号)は、北京政府(中
央)→地方政府(地方)へ、公平競争審査条例を発布し、
公平競争を促すための措置です。
※北京政府は、この仕組み『官民癒着・特定業者と役人に
よる利益分配・利益ループ』を止めろ!と言っている。そ
ういう意味では、真っ当な政令です。

※一方で、実行が伴うかどうかはあやしい。なにせ中国で
はこの仕組みを4000年以上も続けてきているので、北京政
府がちょっと発令したぐらいで徹底できるものなのか?は、
小生にも分かりません。

おまけ
江戸時代、白河藩出身の老中松平定信が行った寛政の改革
は、厳しすぎて上手く行きませんでした。賄賂が横行した
老中田沼意次時代を懐かしんだ句が有名です。

白河の清きに魚も棲みかねて もとの濁りの田沼恋しき
(水がきれい過ぎると魚は住みづらい)

※雑線(ヤード持込):【7月22現在】
【1】ワイヤーハーネス:600円前後
【2】雑線エフケーブル(VVF):580円前後
【3】雑線・一般(42ー43%):510円前後
【4】雑線B :390-420円
【5】家電線:付き物を取り売買可
【注意1:参考価格。理論値につき確認後の契約条件】
【注意2:大口=約10トン】

以上